一般社団法人グリーンコープ共同体

一般社団法人グリーンコープ共同体

GX検定合格者が新たな推進役となり、組合と地域のカーボンニュートラル(CN)機運を醸成。2027年CN達成に向けて取り組みを拡大

一般社団法人グリーンコープ共同体 GX検定合格者が新たな推進役となり、組合と地域のカーボンニュートラル(CN)機運を醸成。2027年CN達成に向けて取り組みを拡大
九州・中国地方、兵庫県・大阪府・滋賀県、福島県までの16の生協を中心に構成され、「みどりの地球をみどりのままで子供たちに手渡したい」というスローガンのもと、安心・安全な商品の共同購入や、環境保全、平和、福祉など幅広い活動に取り組む一般社団法人グリーンコープ共同体(以下、グリーンコープ)は、2027年までに事業活動におけるCO2排出量を実質ゼロにする「2027カーボンニュートラル」の達成に向けて様々な取り組みを進めています。配送トラック約1300台のEVへの切り替えなど、意欲的な目標達成に向けて着実に取り組みを進める中で、職員のさらなる意識向上と主体性を育むべく「スキルアップGreen」のGX入門講座とGX検定ベーシックを導入。今回は、広報部の浅島 隆太様に、導入の背景や成果について詳しく伺いました。
  • 課題・背景
    2027年までに事業活動におけるCO2排出量ゼロという目標を掲げる中、脱炭素に関する専門的知識が職員によってばらつきがあった
    全社的な取り組みをさらに加速させるため、職員一人ひとりの主体的な関与が不可欠だった
  • 効果
    2回の開催で部門を問わず合計212名の希望者が受講し、GX推進への意識が着実に向上した
    カーボンニュートラルと自社の取り組みとの関連を、グリーンコープの組合員や地域の方へ自信を持って説明できるようになった
    検定合格者が自社主催のイベントで脱炭素について発信するなど、自発的に学びを共有する動きが生まれた

ポイント

地球温暖化の背景から国内外の動向まで、GXに関する体系的な知識を学べる網羅性の高いカリキュラム
環境省認定資格「脱炭素アドバイザー ベーシック」の取得が可能
講座と検定の組み合わせで、合格という明確なゴール設定により学習意欲を維持し、知識の定着を促進

2027年CO2排出量ゼロの目標達成へ、職員の知識の底上げと主体性の醸成が不可欠だった

これまでの取り組みについて教えてください。

浅島様:

グリーンコープでは、2027年までに事業で排出されるCO2を実質ゼロにする「2027カーボンニュートラル」の実現に向けて、2022年から本格的に脱炭素の取り組みを開始しました。基準となる2021年度のCO2排出量は約14,855トンでしたが、これを2027年までにゼロにする計画です。
脱炭素に取り組み始めたきっかけの一つは、2020年にある組合員の方から届いた「未来の子供たちのために、気候危機の問題にも取り組んでほしい」という一通の手紙でした。組合員の想いと願いを未来へ繋げるため、グリーンコープ全体で「2027カーボンニュートラル」の実現を目指しています。

これまでに、排出量の約54%を占める電気については、グループ法人が供給する再生可能エネルギー由来のグリーンコープでんきへ切り替えを進めています。次に多い約3割を占める車両燃料については、配送トラックを中心とした約1300台すべてをEVへ切り替える計画を立てており、2025年度終了時には約半分の645台がEV車に切り替わります。これは生協の中でも最大規模です。また、配送に不可欠なドライアイスも、商品容器や保冷材の改良によって使用量を約6割削減できました。
こうした取り組みの結果、2024年度には2021年度比で全体のCO2排出量を約3割削減という実績を出すことができました。

浅島様:

「2027カーボンニュートラル」という明確な目標を掲げ、グリーンコープ全体で取り組みを進める中で、脱炭素に関する専門的な知識にバラつきがあることが課題として見えてきました。
もちろん、これまでも社内で学習会などを実施していましたが、より体系的で網羅的な知識が必要だと感じていました。地球温暖化がもたらす影響や、その背景にある国内外の動向といった基礎知識を深めることで、カーボンニュートラルへの取り組みをより「自分ごと」として捉え、主体的に関わってもらえることを期待しました。
様々な研修や資格制度を検討する中で、「GX検定 ベーシック」を見つけました。環境省の認定資格「脱炭素アドバイザー ベーシック」を取得できるという点が、信頼性の観点でも魅力的で、最大の決め手になりました。知識をインプットする講座の受講と、検定合格という明確なゴールがセットになっている点も、職員の学習意欲を高め、知識の定着をはかる上で不可欠だと考えました。

受講希望者が初回から2回目で1.5倍に増加。全社的なGX推進意識が向上

実際に研修を実施して、いかがでしたか。

浅島様:

私自身も受講したのですが、正直に言って難しかったです。脱炭素の歴史や国内外の動向など、幅広く専門的な知識が求められ、日々の業務と両立しながら学習するのは大変でした。しかし、着実に知識を身につけて合格できたことが自信になり「受けて本当に良かった」と感じました。
手応えを感じているのは、私だけではありません。全体に研修の希望者を募ったところ、1回目の開催では84名、2回目にはそれを上回る128名が受講し、参加者が約1.5倍に増えました。予想以上の反響から、GX推進に対する意識が着実に向上していることを実感しています。

受講者からの反応はいかがでしたか。

浅島様:

特にすごい!と思ったのは、合格した受講者たちのその後のアクションです。検定で得た知識を自分の中だけに留めず、自社イベントなどで自発的に学びを共有する動きが生まれています。身につけた脱炭素に関する知識と、グリーンコープが取り組んでいるEV化やリユース・リサイクル、フードマイレージの取り組みなど、より深く、説得力をもって組合員や地域の方々へ発信できていると実感しています。

今後の展開を教えてください。

浅島様:

近年、地球温暖化の影響で猛暑による高温障害などが発生し、私たちの事業の根幹である「食」の生産現場も深刻な影響を受けています。生産者の方々の苦労を目の当たりにする中で、取り組みの重要性を改めて痛感しています。
「みどりの地球をみどりのままで子供たちに手渡したい」という組合員の願いを未来へつなぐためにも、グリーンコープ運動の集大成となる「2027カーボンニュートラル」の実現に向けて、着実に実践を積み重ねていきたいと思います。人材育成の面では、このGX検定を来年度以降も継続していく予定です。
そして、事務局の立場としても、今回得た知識を活かして、社内はもちろん、社外へもグリーンコープの取り組みをさらに力強く発信していきたいと考えています。

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この事例で導入されたカリキュラム

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