株式会社斎藤英次商店
| 業種: | サービス, その他 |
| 企業規模: | 〜 1000名 |
| 事業内容: |
1.製紙原料及び製袋原料の販売 2.和洋紙類の販売 3.一般廃棄物再生にかかる事業 4.産業廃棄物収集運搬 5.一般廃棄物収集運搬 6.一般貨物運送業 7.前各号付帯する一切の事業 8.袋詰め等軽作業・手作業の請負(内職業務) |
| 導入カリキュラム: |
カーボンニュートラル関連事業推進の裏付けとなる基礎知識を学べる体系的なカリキュラム
多忙な業務の合間でも学習しやすいアプリによる学習サポート
弊社は、戦後の混乱期の1946年に創業し、圧倒的な物不足の中でリサイクル事業に取り組み、事業を継続してきました。古紙や廃プラといった再生資源の回収と運送、原料としての供給役を担っています。
モノにあふれる時代になった今、環境に優しく、資源を無駄遣いしない社会の実現に貢献していきたいと考えています。
2046年の創業100周年に向けて、「VISION 2046」として「Zero Waste」と「Zero Carbon」を掲げています。最終的な目標は、2046年までにカーボンクレジットに頼らない実質ゼロを実現することです。
私をリーダーとする5名ほどの部門横断チームである「脱炭素チーム」を中心に取り組みを進めています。まず、設置可能な拠点には太陽光発電設備を設置し、最も電力を使用する古紙のプレス機の動力に充てています。購入電力も可能な限り再生可能エネルギー(再エネ)プランに変更済みです。
しかし、当社の温室効果ガス排出量の約7割以上は回収車両の燃料由来で、EV化にはまだ走行距離などの技術的な課題があります。この車両問題が最も難しい点だと認識しており、現在は、技術革新を待つ間の移行措置として、先行してJ-クレジットも活用しています。
ホームページなどでも脱炭素への取り組みを全面的に打ち出しているため、外部から「本格的に取り組んでいる会社だ」という期待を持たれるようになりました。その期待に応えるためには、脱炭素チームだけでなく、社内全体のレベルを上げて基礎知識をしっかりつけていくことが不可欠だと考えました。
きっかけは展示会でGX検定について知ったことです。別の会社の方の名刺にロゴが入っているのを見て、資格をアピールできることも知りました。
改めて検討した際、他の検定の名称が金融や会計など一部の業界に特化している印象だったのに対し、網羅的に学ぶことができるという印象を持ちました。「GX検定」という名称がシンプルで、社内でも浸透させやすいと感じたのが大きな理由です。今回は、各営業所の所長、本社のインサイドセールス部門、若手社員など、様々な部署から23名が受講しました。
実務の知識だけでなく、GXに関するこれまでの世界的な流れや全体像を体系的に理解できたことが、非常に大きな学びでした。これが全員にとって必要な基礎知識だと感じており、それを一通り学べたのは大きかったです。
この知識は、2025年4月に業界に先駆けて発表した『カーボンニュートラル段ボール』の商品化に直結しました。構想自体は元々あったのですが、GX検定で得た知識が「なぜこれが必要なのか」という裏付けとなり、構想を推進する力になりました。また、検定を持っていることが、我々の取り組みの本気度を社外に示すことにも繋がると考えています。
カーボンニュートラル段ボールを販売するにあたり、様々な立場の社員が脱炭素の知識を持ったことで、お客様から質問された際にも「こういう定義でカーボンニュートラルを謳っているんですよ」と、自信を持って説明できるメンバーが増えたと感じています。
学習面では、隙間時間にアプリで勉強できる学習サポートが役に立ったという声がありました。普段の業務がある中で、こうしたサポートは知識習得に非常に有効でした。
市場でカーボンニュートラルの付加価値が世の中に認められていく状況を見据えつつ、『GX検定 アドバンスド』取得に向けた学習を進めています。将来的には、脱炭素を進めたい地域の企業に対し、アドバイスや提案など、脱炭素のコンサルティングのような形でお役に立てないかと考えています。
本社のある柏市も2050年までに二酸化炭素排出実質ゼロを目指す「ゼロカーボンシティ」を表明しています。それでも地域にこれだけ脱炭素を打ち出している企業はまだ数える程という状況なので、地域における脱炭素の旗振り役を担っていきたいと考えています。
また、いわゆる静脈物流と言われる当業界の中でも、我々が先行して脱炭素に取り組むことで、いずれ紙やプラスチックなどの生産者・使用者・回収者の三者が一体となって製品のライフサイクル全体で「カーボンニュートラルのループ」を作り出すような、大きな視点での脱炭素の取り組みを目指していきたいと考えております。
