株式会社斎藤英次商店

株式会社斎藤英次商店

100年企業を目指し、廃棄物削減や脱炭素をリード。GX入門で得た体系的知識が、業界に先駆けて商品化した『カーボンニュートラル段ボール』の実現を後押し。

株式会社斎藤英次商店 100年企業を目指し、廃棄物削減や脱炭素をリード。GX入門で得た体系的知識が、業界に先駆けて商品化した『カーボンニュートラル段ボール』の実現を後押し。
戦後間もない1946年に創業し、千葉県・茨城県にて古紙リサイクル事業を核として資源循環型社会に貢献してきた株式会社斎藤英次商店。同社は2046年の創業100周年に向けた「VISION 2046」において「Zero Waste」と「Zero Carbon」の実現を掲げ、『カーボンニュートラル段ボール』を商品化するなど、具体的な取り組みを進めています。今回は、全社横断の「脱炭素チーム」のリーダーを務める金子様に、スキルアップGreen導入の背景と、知識習得がもたらした具体的な成果についてお伺いしました。
  • 課題・背景
    2046年の創業100周年に向け「Zero Carbon(温室効果ガスを排出しない社会)」の実現を掲げている
    脱炭素への取り組みを対外的に打ち出す中、推進チームを中心として本格的に取り組みを進めているフェーズ
    専門チームだけでなく、営業所長や若手社員など全社的なGXリテラシーの向上が必要だった
  • 効果
    GXに関する全体像や世界的な流れを体系的に理解し、実務に必要な基礎知識を習得できた
    業界で先駆的な取り組みとなる『カーボンニュートラル段ボール』構想に対し、GX検定を通じて得た知識も一助となり商品化を推進できた
    脱炭素の定義や取り組みの意義を、自信を持って社外に説明できるメンバーが増加した

ポイント

カーボンニュートラル関連事業推進の裏付けとなる基礎知識を学べる体系的なカリキュラム
多忙な業務の合間でも学習しやすいアプリによる学習サポート

創業当時から資源の有効利用という社会的使命を担ってきたからこそ、専門チーム主導から全社的なGXリテラシー向上へ

取り組みについて教えてください。

金子様:

弊社は、戦後の混乱期の1946年に創業し、圧倒的な物不足の中でリサイクル事業に取り組み、事業を継続してきました。古紙や廃プラといった再生資源の回収と運送、原料としての供給役を担っています。
モノにあふれる時代になった今、環境に優しく、資源を無駄遣いしない社会の実現に貢献していきたいと考えています。

2046年の創業100周年に向けて、「VISION 2046」として「Zero Waste」と「Zero Carbon」を掲げています。最終的な目標は、2046年までにカーボンクレジットに頼らない実質ゼロを実現することです。
私をリーダーとする5名ほどの部門横断チームである「脱炭素チーム」を中心に取り組みを進めています。まず、設置可能な拠点には太陽光発電設備を設置し、最も電力を使用する古紙のプレス機の動力に充てています。購入電力も可能な限り再生可能エネルギー(再エネ)プランに変更済みです。

しかし、当社の温室効果ガス排出量の約7割以上は回収車両の燃料由来で、EV化にはまだ走行距離などの技術的な課題があります。この車両問題が最も難しい点だと認識しており、現在は、技術革新を待つ間の移行措置として、先行してJ-クレジットも活用しています。

GX研修の導入にはどんな背景がありましたか。

金子様:

ホームページなどでも脱炭素への取り組みを全面的に打ち出しているため、外部から「本格的に取り組んでいる会社だ」という期待を持たれるようになりました。その期待に応えるためには、脱炭素チームだけでなく、社内全体のレベルを上げて基礎知識をしっかりつけていくことが不可欠だと考えました。

スキルアップGreenを選んだ決め手を教えてください。

金子様:

きっかけは展示会でGX検定について知ったことです。別の会社の方の名刺にロゴが入っているのを見て、資格をアピールできることも知りました。

改めて検討した際、他の検定の名称が金融や会計など一部の業界に特化している印象だったのに対し、網羅的に学ぶことができるという印象を持ちました。「GX検定」という名称がシンプルで、社内でも浸透させやすいと感じたのが大きな理由です。今回は、各営業所の所長、本社のインサイドセールス部門、若手社員など、様々な部署から23名が受講しました。

知識の裏付けで『カーボンニュートラル段ボール』の商品化を推進。商品の必要性やメリットを説明可能に

実際に研修を受けてみていかがでしたか。

金子様:

実務の知識だけでなく、GXに関するこれまでの世界的な流れや全体像を体系的に理解できたことが、非常に大きな学びでした。これが全員にとって必要な基礎知識だと感じており、それを一通り学べたのは大きかったです。

この知識は、2025年4月に業界に先駆けて発表した『カーボンニュートラル段ボール』の商品化に直結しました。構想自体は元々あったのですが、GX検定で得た知識が「なぜこれが必要なのか」という裏付けとなり、構想を推進する力になりました。また、検定を持っていることが、我々の取り組みの本気度を社外に示すことにも繋がると考えています。

受講者からの反応はいかがでしたか。

金子様:

カーボンニュートラル段ボールを販売するにあたり、様々な立場の社員が脱炭素の知識を持ったことで、お客様から質問された際にも「こういう定義でカーボンニュートラルを謳っているんですよ」と、自信を持って説明できるメンバーが増えたと感じています。

学習面では、隙間時間にアプリで勉強できる学習サポートが役に立ったという声がありました。普段の業務がある中で、こうしたサポートは知識習得に非常に有効でした。

今後の展開を教えてください。

金子様:

市場でカーボンニュートラルの付加価値が世の中に認められていく状況を見据えつつ、『GX検定 アドバンスド』取得に向けた学習を進めています。将来的には、脱炭素を進めたい地域の企業に対し、アドバイスや提案など、脱炭素のコンサルティングのような形でお役に立てないかと考えています。

本社のある柏市も2050年までに二酸化炭素排出実質ゼロを目指す「ゼロカーボンシティ」を表明しています。それでも地域にこれだけ脱炭素を打ち出している企業はまだ数える程という状況なので、地域における脱炭素の旗振り役を担っていきたいと考えています。
また、いわゆる静脈物流と言われる当業界の中でも、我々が先行して脱炭素に取り組むことで、いずれ紙やプラスチックなどの生産者・使用者・回収者の三者が一体となって製品のライフサイクル全体で「カーボンニュートラルのループ」を作り出すような、大きな視点での脱炭素の取り組みを目指していきたいと考えております。

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この事例で導入されたカリキュラム

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