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「価格」ではなく「環境貢献」で選ばれる。TOPPAN営業担当者がGX知識をコンペの切り札に変えるまで|TOPPANグループ

「安くなります」——以前ならその一言で、商談は次のステップへ進んでいました。しかし今、同じ提案をしても、お客さまの反応は変わってきています。CO2排出量を具体的な数字で示せなければ、コンペの土俵にすら上がれないケースが増えているといいます。
2024年秋に「GX検定ベーシック」を受験し、合格を果たしたTOPPAN株式会社で営業職を務める相田様。
以前は「コスト削減」や「限定的な環境提案」にとどまり、提案の背景にある社会的な理由までは十分に語れていませんでした。
しかし、GX(グリーン・トランスフォーメーション)の知識を体系的に学んだことで、商談の質は大きく変化しました。
価格ではなく「理由」で選ばれる営業へ—— 一人の営業担当者が、いかにしてGXを「コンペの切り札」へと変えたのか。相田様にお尋ねしました。

提案の壁|「なぜ今なのか」を語れなかった、環境配慮提案の限界

ーー現在の担当業務や、普段対応されているお客さまについて教えてください。

相田様:食品メーカーさまを主な担当として、パッケージの提案営業を行っています。
具体的には、チーズやアイスといった乳製品の包材などを中心に、日々のお困りごとを解決するための営業活動を続けています。

ーー当時、環境やGXの話題は「自分ごと」として捉えられていましたか?

相田様:パッケージの材質を検討するうえで、環境配慮という考え方自体は昔から意識できていたと思います。ただ、「なぜ今GXが必要なのか」という背景までは、まだ自分ごと化できていませんでした。
当時は「素材単体を変えれば環境に良い」という部分的な視点にとどまっていました。パッケージの検討自体は行っていたものの、その根底にある社会的な背景や理由までは追いついていない状態でした。

受験のきっかけ|社内の「SX推進リーダー」経験が知識を「点から線」に変えた

ーー「GX検定ベーシック」を受験された時期と、きっかけは何でしたか?

相田様:受験したのは、2024年の秋ごろです。
当時、社内で「SX(サステナビリティ・トランスフォーメーション)推進リーダー」という役割を務めており、上司からの勧めを受けたことがきっかけでした。
当事業部には各営業本部に1名ずつSX推進リーダーがおり、月に1回、それぞれの業界でどのような環境提案をしているかを情報交換していました。

ーー検定で学んだ内容のうち、実務で特に役に立っている知識は何ですか?

相田様:素材ごとの環境影響を数値として捉え、顧客や国の方針と紐づける考え方です。
たとえば、環境配慮型素材への切り替えや、過剰な包材構成を見直すことで、温室効果ガスの排出量を効果的に削減できます。「何%削減できるか」を具体的に提示し、Scope1〜3の達成目標などの顧客の環境方針と合わせて提案します。
国の基準を超えて提案する場合でも、「企業のESG目標へこのように貢献できます」と伝えることで、提案に厚みを出せるようになりました。

商談での変化|「安さ」ではなく「環境貢献」が強力な切り札に

ーー他社とのコンペや提案で「武器になった」と感じる瞬間はありますか?

相田様:まさに今の営業現場では、GXの知識が強力な武器になっています。
たとえば、以前なら「3層の包材を2層に減らせば安くなります」という価格主導の提案でも話を聞いていただけました。しかし最近では、コストメリットのご提示だけでは、お客さまの課題解決に十分でないケースが増えています。
「素材構成を変えることでCO2排出量が何%減り、企業や国の方針にどう貢献できるか」という根拠まで示して初めて、興味を持っていただけます。単なる価格競争ではなく、「環境貢献」という価値で選んでいただけるようになったと感じています。

ーー学んだ知識は、日々の商談でどのように活きていますか?

相田様:パッケージの構成を提案する際、「なぜこの素材にする必要があるのか」という背景から説明できるようになりました。
「2030年や2050年に向け、二酸化炭素(CO2)をどれくらい減らすべきか」といった社会的な目標を組み込んで話せるため、提案の説得力が格段に増したと感じています。

営業としての差|決裁を動かす「説得力」が未来をつくる

ーー資格を取って一番「良かった」と感じる瞬間や、変化は何ですか?

相田様:一番は、自分の中で背景まで理解できたことで、自信を持って提案できるようになった点です。
お客さまの質問や課題に対して、より本質的な回答ができるようになり、堂々と深く話ができるようになりました。それが提案内容そのものへの安心感や納得感につながっていると実感しています。

ーー受験前の自分にアドバイスをするなら、どんな言葉をかけますか?

相田様:「どのような未来のために、今この材質構成を提案しているのかを考えて営業しよう」と伝えたいです。
この仕事では、単なるコスト削減ではなく、「この提案が企業方針や国の方針にどう沿っているか」まで説明できる力が欠かせません。
顧客の担当者さまが社内で稟議を通す際、営業から提供できる「理由」や「メリット」が多いほど、話は通りやすくなります。この「説明できる力」こそが、これからの営業職で大きな差になるはずです。

ーーこれから受験を迷っている営業担当者へメッセージをお願いします。

相田様:現在、環境に対する考え方は、営業活動において切っても切り離せない必須の要素になっています。
「なぜ世界や国がこの方向へ動いているのか」を知るだけでも、日々の提案の幅は大きく広がります。
自分自身の提案に確固たる根拠と自信を持つためにも、ぜひ一歩踏み出して挑戦してみてください。

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相田様が実践された個人の学びは組織全体へと波及し、大きな力へと変わっていきます。1,000名規模のGX教育をTOPPANホールディングスはいかにして軌道に乗せたのか。その運用の舞台裏を人事担当者の視点から紐解きます。


GXメディア編集部
GXメディア編集部
GX人材育成サービス「スキルアップGreen」が運営するオウンドメディア、「GX DiG」の編集部です。GXやカーボンニュートラルに関する基礎知識やGX推進に役立つ人材育成に関する情報を日々発信していきます。今後もコンテンツはどんどん追加していきますので、GX関連の学びを深堀り(DiG)していきましょう。