業種: | 製造業 |
事業内容: | 針状ころ軸受(ニードルベアリング)、直動案内機器(直動シリーズ、メカトロシリーズ)、諸機械部品の製造販売 |
導入カリキュラム: |
経営企画部にて、サステナビリティ領域を中心とした業務を行っています。具体的には、GHG排出量算定や脱炭素計画・手法の検討、情報開示関連業務、またGX人材育成に関する企画業務など幅広く担当しています。同時に、社内の環境委員会の事務局も務めています。
私が所属する営業技術部は、製品カタログや計算用プログラムの作成といった営業活動を技術的に支援する部署です。営業部門を代表して私も環境委員会の事務局に所属し、営業活動におけるカーボンニュートラル推進の取り組みを検討したり、お客様からの環境に関するお問い合わせに対応しています。
環境委員会は各部門の責任者等で構成された組織であり、大きく2つの役割があります。1つが、環境に関する全社的な取り組みの方向性を決めること。もう1つが各部門に対しモニタリングを行い、取り組みの達成状況を踏まえて監督・助言をすることです。
当社の場合、生産部門は昔からISO14001に基づく省エネ活動を推進していました。2023年4月には環境方針や組織体制を見直し、サステナビリティ委員会とも連携しながら、全社的な活動を強化しています。
岡本も申し上げたとおり、当社は省エネ法の特定事業者として、かなり古くから環境への取り組みを行っていました。ただ、これまでは省エネや3Rに関する活動が中心で、カーボンニュートラルに尽力しはじめたのは2021年の後半です。統合報告書への記載を機に、製造業として企業経営を進めていくうえでは、カーボンニュートラルに対する取り組みが必要不可欠であるという認識が社内に浸透するようになりました。同時に、当社の立ち位置として製造業全体の中間工程に位置づけておりますので、自社の排出分だけでなくサプライヤーとの連携も強化していく事が、世の中のカーボンニュートラル実現における重要な役割だと考えています。
新しい分野であるGXについて、正しい知識で対応を進めていくための従業員教育について課題を感じていましたので、御社の教育プログラムに興味を持ちました。GX人材の育成プログラムを提供する会社がいくつかあるなかで、御社はこの分野でも先端領域の教育に精通していること、また各企業に合わせてプログラムを柔軟にアレンジできることを聞き、魅力を感じました。
教育を進めるうえでは、何かしらの目標が必要だと思ったからです。特にGX検定は、目標として分かりやすい指標だと感じました。当社の場合は、今後サプライヤーと連携しながら取り組みをしていくため、脱炭素アドバイザーのような資格を持っていたほうが、サプライヤーからの信頼度も上がるのではと考えました。
また、今回の研修受講者および検定受検者は、全員環境委員会の事務局メンバーでしたが、カーボンニュートラルに関する社内浸透を図るうえでも核となる社員です。そのような意味において、レベル感としてはアドバンストを選択しました。
私は事前知識がほとんどありませんでしたが、要点がまとめられていて、とても勉強しやすかったです。特に興味を惹かれたのが、CO2排出量削減に関する具体的な技術です。研修受講前は太陽光パネルや植林などの一般的な技術しか知りませんでしたが、講座では様々な分野の技術や取り組みが数多く紹介されており、「自社の事業や製品にも活用できる技術なのではないか」という観点で学ぶことができました。今後は、こういった知識を実務においても活かしていきたいと考えています。
知識の整理がしやすく、ニュースで話題になっている環境問題の歴史や背景、締約国会議などとの関連性がとても分かりやすかったです。特に「カーボンニュートラル入門」の内容は、ぜひ当社の実務担当者たちにも受けてほしいと感じるものでした。脱炭素の視点は実務を行ううえでも非常に重要ですし、カーボンニュートラルを自社のビジネスにどう落とし込むか、考えてもらうきっかけを提供できるものだと思いました。
当社グループでは、2022年度を基準として2030年度にScope1,2は42%以上の削減、Scope3のカテゴリ1は25%以上の削減、2050年度にはScope1,2,3全てでカーボンニュートラルの実現を目指しています。そのためには、自社だけでなく、社会全体に影響を与えられる取り組みを推進する必要があります。たとえば、再エネの導入に関しても、追加性を重視し、社会に貢献できる形で進めていきたいと考えています。
また、社内のGX人材育成に関しては、まだ研修を受けていない環境委員会事務局のメンバーに対する教育や、各部門への波及が今後の課題です。現場への浸透を通じて、より深みのあるカーボンニュートラル施策を検討し実行できるよう、引き続き尽力していきたいです。
企業や自治体のGX推進担当者として必要十分な知識が得られるよう、GXの最新トレンドや実務で活用可能なレベルの知識を体系的に身につけられるように構成している講座です。